アンプティサッカー日本代表 秋葉海人くんを取材した記事が茨城新聞に掲載されました


秋葉海人さん(常総) アンプティサッカーW杯へ 初の代表「結果残す」
メキシコ27日開幕 得点重ね急成長
 
 4歳の時に交通事故に遭い,右足の足首から下を切断した県立石下紫峰高1年の秋葉海人さん(15)=常総市崎房=が,四肢に障害のある選手がプレーするアンプティサッカーの日本代表に選ばれ,27日からメキシコで開幕する「アンプティサッカーワールドカップ(W杯)に出場する。昨年から試合で得点を重ねて急成長,代表に初選出された。「自分の特徴はスピードとアウトサイドシュート。W杯では得点できるように頑張りたい」と意気込んでいる。

 秋葉さんは4歳の時に自宅近くでトラックにはねられる事故に遭い,利き足である右足の足首から下を切断。義足を装着して日常生活を送っている。

 サッカーは小学4年から始めた。中学1年の時に一度は断念したものの,体験イベントで知ったアンプティサッカーの魅力にはまり,「もう一度サッカーをやろう」と決意。中学2年の冬,東京都稲城市の強豪クラブ「FCアウボラーダ」に入団した。

 ふだんは使わない2本の杖を用いてプレーするので,始めた当初はいつも両腕がぱんぱんになった。それでも,持ち前の運動神経の良さから,めきめきと上達し,昨年11月の日本選手権で4試合で5得点。今年5月のカップ戦も4試合で3得点を決めた。

 W杯を目標に練習を重ね,今回念願の代表入りを果たした。「あと2年はかかると思っていたので正直驚いた」と秋葉さん。「海外の選手は体格が大きいが,日本はサイドを使って相手を崩すのがうまい。チームの目標であるベスト4を目指し,結果を残したい」と力を込める。
 
 秋葉さんの成長を同じクラブのチームメイトも喜んでいる。守谷市在住で4年前のW杯に出場した細谷通さん(41)は「海人は将来,日本を背負っていくプレーヤー。W杯の経験は彼をひとまわり大きく成長させるはず」と期待する。

 念願を果たした秋葉さんだが,もう一つ目標がある。アンプティサッカーをもっと多くの人に知ってもらうことだ。
 「杖一本で体を支えてボレーシュートを打つなど,健常者と変わらないフィジカルの強さは,プレーを見た人なら誰もが驚く」
 自分の光るプレーで観客を魅了したい-。秋葉さんは飛躍を誓う。
 W杯は27日,メキシコ・サンファンデロスラゴス市で開幕。日本は1次グループリーグでコスタリカ,コロンビア,ポーランドと対戦する。